日本、ドイツなどの枢軸国と、アメリカ、イギリスなどの連合国が死力を尽くして戦っていた1944年。激しい戦闘の裏で、もうひとつの壮絶な戦い、情報戦が繰り広げられていた。アメリカにおいて、その中枢を担ったのは、CIAの前身とされる諜報活動機関OSS(戦略情報局)。本作は、そんなOSSで働く工作員の女性を婚約者に持つ1人の米軍兵士が、アメリカの片田舎で、世界大戦の鍵を握る極秘任務に挑む物語だ。霧深い森にたたずむ屋敷を舞台に、誰が敵か味方か分からない心理戦が繰り広げられる。
情報戦に関する徹底した調査から、リアリティのある物語を生んだのは、本作が長編2作目となるマイケル・デイ監督。主人公ジーンを「SUPERNATURAL スーパーナチュラル」のジェイク・アベル、婚約者ペニーを『デッドプール』のブリアナ・ヒルデブランド、ペニーの伯父と伯母を名優ジョン・キューザックとオスカー女優ミラ・ソルヴィノが務める。
愛する人や家族を想いながらも、戦争に翻弄され、与えられた任務に身を投じる者たちの真実に触れた時、あなたの心はきっと震えるだろう。

第二次世界大戦の激戦が続く1944年。戦地フランスで負傷し、帰国した米軍兵士ジーンは、婚約者であるOSS(戦略情報局)の工作員ペニーとともに、つかの間の休暇として、ペニーの伯父と伯母が暮らす人里離れた屋敷に赴く。だが実は、ジーンは秘密裏にOSSから任務を与えられていた。ノルマンディー上陸作戦に関する機密文書が盗まれ、それをナチスへ渡そうとするスパイが屋敷の周辺に潜伏しているというのだ。
機密文書の受け渡しの時が迫る中、誰を信じるべきか分からない状況で、スパイの正体を突き止めることはできるのか。次第に明らかになる真実と、最後にジーンが選ぶ道とは──?

  • ジェイク・アベル/ジーン

    JAKE ABEL

    1987年生まれ、アメリカ出身。ジェームズ・ワン監督のホラー映画『マリグナント 狂暴な悪夢』でアナベル・ウォーリスと共演し注目された。他にも、スパイク・リー製作の『Son of the South』やNetflixのSFシリーズ『アナザー・ライフ』に出演し、大ヒットドラマ『SUPERNATURAL スーパーナチュラル』ではアダム・ミリガン役を好演した。代表作は『パーシー・ジャクソン』シリーズ(ルーク役)、『アイ・アム・ナンバー4』『ラブリーボーン』など。また、音楽活動も行っている。
  • ブリアナ・ヒルデブランド/ペニー

    BRIANNA HILDEBRAND

    1996年生まれ、アメリカ出身。大人気シリーズ『デッドプール』のネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド役として知られ、『DEADPOOL 3』でも同役を再演予定。その他、Netflixのドラマ『トリンケット ~小さな宝物~』、映画『エクソシスト 孤島の悪魔』などにも出演。2016年サンダンス映画祭Next Categoryで観客賞を受賞した『First Girl I Loved』、青春スリラー『トラジディ・ガールズ』などインディペンデント作品にも多数出演。音楽活動にも取り組んでいる。
  • ミラ・ソルヴィノ/モード

    MIRA SORVINO

    1967年生まれ、アメリカ出身。『誘惑のアフロディーテ』でアカデミー賞やゴールデングローブ賞など、多数の助演女優賞に輝く。近年では、コートニー・コックス主演のホラーコメディドラマ『シャイニング・ヴェイル』に出演するほか、『アメリカン・クライム・ストーリー/弾劾裁判』ではモニカ・ルインスキーの母親役を演じた。その他の代表作に『ロミーとミッシェルの場合』『クイズ・ショウ』『ミミック』『リプレイスメント・キラー』『ニューヨーク、愛を探して』などがある。
  • ジョン・キューザック/ボブ

    JOHN CUSACK

    1966年生まれ、アメリカ出身。映画『セイ・エニシング』『ハイ・フィデリティ』『マルコヴィッチの穴』で知られる名優。AmazonのSFドラマ『ユートピア ~悪のウイルス~』では主演を務めた。代表作は『2012』『ラブ&マーシー 終わらないメロディー』『マップ・トゥ・ザ・スターズ』『グリフターズ/詐欺師たち』『アイズ・ワイド・シャット』『“アイデンティティー”』など多数。映画『ハイ・フィデリティ』では主演・共同脚本・共同製作も務め、ゴールデングローブ賞にノミネートされた。ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームに名を刻む。

  • 監督・製作:マイケル・デイ

    MICHAEL DAY

    アメリカ・アーカンソー州リトルロック出身の映画監督で、主にブラック・シネマの制作に注力している。 アーカンソー大学で放送ジャーナリズムとアフリカ系アメリカ人研究を専攻し、映画への情熱を見出した。2015年にDAYVISIONを設立し、短編映画、コマーシャル、YouTubeシリーズ、ミュージックビデオなど、多岐にわたる映像作品を制作。
    パラマウント・ピクチャーズとサバン・フィルムズが手掛けるミリタリーアクション三部作『オペレーション・ローグ』で脚本と製作を務め、初めて長編映画に携わる。第2作『オペレーション・ローグ2/ザ・ハント』はNetflixでランキング1位を記録。その後のプロデュース作に、ケイティ・ホームズ脚本・監督作『Rare Objects』、ユマ・サーマン&サミュエル・L・ジャクソン主演『ザ・キル・ルーム』など。フランチェスカ・イーストウッド主演『Clawfoot』で長編映画監督デビューを果たし、本作が監督第2作目となる。

    <コメント>

    本作は、第二次世界大戦という混沌とした時代におけるスリリングなスパイ・ドラマです。脚本家のルーク・ラングスデールと、実際の戦時情報戦に関する資料を丹念に調査し、リアリティのある物語を構築しました。1944年、連合軍はDデイ(ノルマンディー上陸作戦の決行日)を成功させるため、あらゆる情報を厳重に管理しなければなりませんでした。ナチス側も、敵の作戦を事前に察知しようとあらゆる手を尽くしていた。そんな状況下で、もし敵国のスパイが味方陣営に潜伏していたら? その緊迫した状況を本作は描いています。映画の舞台となるのは、マサチューセッツ州の人里離れた屋敷。一見、静かで穏やかな場所ですが、その中では誰もが疑心暗鬼に陥り、誰が敵か味方か分からない心理戦が繰り広げられます。登場人物たちは、互いの秘密を探りながら、刻々と迫る危機に直面するのです。