ナポリ南部の街を舞台に、養子縁組に取り組む一家の大きな決断を描く実話。
あの子に逢いに行く
4月10日(金)、新宿武蔵野館、HTC渋谷ほか全国公開

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INTRODUCTION

ナポリ南部の街を舞台に
養子縁組に取り組む一家の、大きな決断を描く実話。

イタリア・ナポリ南部に暮らすジャスミンとリーノの夫婦が、新しい家族を国際養子縁組で迎え入れた実話を自由に翻案した『ヴィットリア 抱きしめて』。映画界の巨匠、ナンニ・モレッティがプロデューサーを務めていることでも注目の本作は、養子縁組に取り組む親側が体験するプロセスや葛藤、そして決断をストーリーに組み込み、ヴェネツィア国際映画祭で最優秀イタリア映画賞を受賞したほか、世界各国で作品賞や脚本賞を受賞するなど、高い評価を得ている。
監督はドキュメンタリー作家のアレッサンドロ・カッシゴリと、ジャーナリストとしてキャリアを積んだケイシー・カウフマンの二人。数本のドキュメンタリー映画を共同制作した後、最初のドラマ映画『カリフォルニエ』(2021)はヴェネツィア国際映画祭でプレミア上映されたほか、東京国際映画祭コンペティション部門にも選出、ベストフィルムにノミネートされた。本作が、日本で最初の劇場公開作品となる。

舞台となる街トッレ・アンヌンツィアータの人々の「暮し」を鮮やかに記録しながら、カッシゴリとカウフマンのジャーナリスト精神も存分に発揮されている。イタリア国内の養子縁組は、親の年齢が20歳から45歳までという制限があり、三親等以内の家族・親戚全員の同意が必要など、非常にハードルが高い。劇中でも、費用や待機期間の目安を伝えられてジャスミンの心が折れそうになる場面がある。そして国際養子縁組という方法もあることや、養子となる子どもたちが厳しい環境に置かれていることも過不足なく描写されている。
驚くべきは、ジャスミンとリーノをはじめとする主要キャラクターを、俳優ではなく本人自身が演じていること。その堂々とした演技とカメラ映えする存在感は際立ち、演じることで改めて家族の問題に向き合っていく二重構造にもなっている。

場面写真

STORY

“私の人生には娘が必要なの”
思いもよらない妻の、母の決断に、家族は大きく揺さぶられる―

ジャスミンは、夫と3人の息子たちに囲まれ、オーナーを務めるヘアサロンは大繁盛と、満ち足りた日々を送っていた。しかし40歳を迎えた頃、父の死をきっかけに異変が起きる。金髪の少女を父から託される夢を繰り返し見るようになり、自分の人生には「娘」が必要だという想いに囚われるようになる。ジャスミンは養子縁組で娘を迎え入れることを決意するが、それは幸せだった家族に大きな波乱を巻き起こすのだった。
イタリア国内での養子縁組はハードルが高く、それをクリアしたとしても性別を選ぶことは許されていない。家庭内が疲弊していく中、夫から「あきらめるんだ。家族のために」と諭されたジャスミンは一度は断念したものの、どうしてもあきらめきれず国際養子縁組という手段を選ぶ。そうして一家が下した、大きな決断とは――。

cast-staff

STAFF

ジャスミン マリレーナ・アマート コメント Marilena Amato
リーノ ジェンナーロ・スカーリカ Gennaro Scarica
ヴィンチェンツォ ヴィンチェンツォ・スカーリカ Vincenzo Scarica
アニタ アンナ・アマート Anna Amato
ヴィットリア ニーナ・ロレンツァ・チャーノ Nina Lorenza Ciano

CAST

監督・脚本 アレッサンドロ・カッシゴリ コメント Alessandro Cassigoli
ケイシー・カウフマン Casey Kauffman
撮影 メリッサ・ノチェッティ Melissa Nocetti
音楽 ジョルジオ・ジャンパ Giorgio Giampà
編集 アレッサンドロ・カッシゴリ Alessandro Cassigoli
美術 マルチェラ・モスカ Marcella Mosca
録音・ミキシング マルコ・サイッタ Marco Saitta
ロザリア・チェチェレ Rosalia Cecere
製作 ロレンツォ・チオッフィ Lorenzo Cioffi
ジョルジオ・ジャンパ Giorgio Giampà
ナンニ・モレッティ コメント Nanni Moretti

監督・脚本
アレッサンドロ・カッシゴリ&ケイシー・カウフマン

『ヴィットリア 抱きしめて』(24) は、アレッサンドロ・カッシゴリとケイシー・カウフマンによる2本目の長編劇映画となる。
彼らの劇映画デビュー作『カリフォルニエ』(21)は、ヴェネツィア国際映画祭の「ジョルナーテ・デリ・アウトーリ部門」にてプレミア上映され、ヨーロッパ・シネマズ賞(Europa Cinemas Label)とBNL最優秀脚本賞を受賞した。その後イタリア・ゴールデングローブ賞にノミネートされ、ナンニ・モレッティ主催の新進監督コンペティション「Bimbi belli」で最優秀作品賞を受賞した。
劇映画に取り組む前は、カッシゴリとカウフマンは『Butterfly』(18)という長編ドキュメンタリーを一緒に監督し、イタリア・ゴールデングローブ賞の最優秀ドキュメンタリー賞を受賞した。
二人がタッグを組む以前は、アレッサンドロはベルリンに住み、アルテ・ナショナルギャラリーのためのドキュメンタリーを撮っていた。一方、ケイシーは中東でアルジャジーラ・テレビの現地ジャーナリストとして活動していた。

監督・脚本 アレッサンドロ・カッシゴリ&ケイシー・カウフマン

REVIEW

エモーショナルで力強い。

―MY MOVIES

驚きに満ちた、感動的な結末。

―THE FILM VERDICT

どこか寓話的でいて、一切無駄がない脚本。

―Screen International